1970年代、ウィリアム・エルグストンを筆頭に、それまで報道・広告用途が主だったカラーフィルムが、アート作品として撮影に使われるようになりました。当時のカラー写真を用い新たな表現に挑戦した作品たちは「ニュー・カラー・フォトグラフィ」と呼ばれ、エルグストン、スティーブン・ショア、そしてこの写真集のジョエル・マイロウィッツなどが代表的な写真家として名前を挙げられます。
「Tuscany : inside the Light」は、2003年出版。撮影時期の記載は見当たらなかったのですが、おそらくマイロウィッツが50代後半~60代前半ごろに撮影したであろうイタリア・トスカーナ地方の四季の風景写真に、妻であり作家のマギー・バレットが簡潔な解説を付けています。
巻末に未開封の額装用のプリントが一枚付属。開けるのが勿体なかったのであろう前の持ち主の気持ち、よくわかります・・・