子供時代に怖いけど好きだった一冊、「クラバート」。同じ魔法学校でも、主人公が無双する某有名シリーズと違い、秘密と死の影が付きまとう感じがより(黒)魔法使いっぽく感じられ、ドキドキしながら読んだたものです。

少しだけ添えられている挿絵も版画調で、ちょっと怖いかんじ。

浮浪児だった主人公は、夢の中の声に誘われ、水車小屋で粉ひきの親方のもと働くようになるところから物語は始まります。ここはただの水車小屋ではなく、秘密の魔法学校でもあっったのですが、そこにはさらに秘密があり・・・

作者はほかに「大どろぼうホッツェンプロッツドイツ」「小さい魔女」などの作品を書いたオトフリート・プロイスラ―。ドイツの古い伝承を下敷きに、ファンタジーでありながら密室ミステリのような緊迫感もある本作を創り出しました。宮崎駿監督も好きな一冊だそうですよ。