新刊本屋はおおむねジャンルと判型で本を分類して棚を割り当てて、検索性を上げているわけですが、弊店のような小さい古本屋で、かつ本のジャンルも偏っていると、並べ方も自由度が上がります。どう並べてもいいわけですが、どちらかというとじっくり本を見て欲しいので、むしろ検索性は少しさげておきたい。
開店当初は単行本は分類せずに並べたら棚をよくみてもらえるだろうということで、思いつくまま本を棚に挿していました。ですが、これだと自分で本が探せない。特にネット販売の数量が上がると、注文の入った本が見つからず右往左往することが増えてしまう羽目になって、方針変更しました。
棚一段分の本の量・分類の仕方・棚の本の並びの面白さのちょうどいいところを探して、試行錯誤しながらジャンル分けをしつつ今の並びに至っています。
一番量が多いのはやはり小説類。単行本だけで本棚4本強を挿しているので、単純に小説でひとくくりで無くさらに分類しています。これまではセオリー通りアメリカ・イギリス・フランス、と地域で分けていたのですが、アメリカの文学作品が大きなエリアを占め、冊数の少ない地域の本がどうしても埋もれがち。狙って各地域の本が入荷できるわけでもないので、分量も変動して段の隙間が目立ったり入りきらなかったり。作者が国を移動すると、どちらで挿すかも悩みます。小見出しを準備して段をまたいで挿していくのも考えましたが、何か別の方法ないかなあと思案していたところ、年代順並びを思いつきました。
原著発行年をもとに、10年区切りで整理していったところ、たまたまですが概ね1段10年分くらいの分量だったので、当分これで行くことにします。
色々な年代の著作が揃う古本屋ならではの並べ方なんではないかと思っているのですが、どうでしょう。
さすがに1960年以前は冊数が少なくひとまとめになっていたり、日本オリジナル編集の短篇集などは著作の時期がばらけているので一旦別並びにしたりしています。各年代の中で更に地域別に並べなおすかは、補充の際の手間が増えそうなので一旦保留中。