「淑やかな悪夢 -英米女流怪談集-」

シンシア・アスキス他/倉阪鬼一郎・南條竹則・西崎憲 編訳

悪夢にも性格があるのなら、とにかくおとなしいのがいいですね。がさつなのは痛そうだし、淑やかなのも上品だけど闇が深そうです。

本書は19世紀後半から20世紀初頭頃に書かれた英米女性作家の短編怪奇小説を集めたアンソロジー。古典中心のセレクトなのでスプラッター展開はありませんが(なにせ淑やかですから)、ぞくっとする作品が揃っています。

ちなみに2000年発行にしては紙質のせいか結構中までヤケた本が入荷しています。怪奇小説にはむしろこの方が雰囲気がでていると思うのですが、いかが?