アフリカの作家は日本での翻訳もやはり少なく、気を付けていてもなかなか入荷しないのですが、今月は2冊ほど。

「骨たち」チェンジェライ・ホーヴェ/福島富士男訳(1990)

ホーヴェはジンバブエの作家・詩人。、原書はまず母語のショナ語で書いたものを英語で書き直したそうです。ジンバブエの植民地支配と民族解放を背景に、女性マリタの悲劇的な人生の物語が描かれています。

「愚者たち」ニャブロ・シマカレ・ヌデベレ/中野康司訳(1985)

南アフリカ出身作家によるアパルトヘイト下の黒人の物語。

どちらも決して軽いテーマではないですが、差別は決して遠い国の話でないことを感じる昨今、腰を据えて読めばきっと得るものがある本だと思います。