何かとあわただしい12月になりました。去年は色々をあきらめてじっとしていた人も、今年は知人・友人とのこじんまりした忘年会や、久し振りの帰省を計画しているのではないでしょうか。

長編を腰を据えて読むのは正月休みに回して、こんな時期は読み易くて味のある短篇集をどうぞ。

焚書を題材にした「華氏451度」が有名なSF・レイ・ブラッドベリは、短篇の名手として有名です。多作家につき、作品集がいろいろな出版社から出ていますが、新潮文庫は総じてSF・ファンタジー度が低めで、はじめての方にも読み易いと思います。

写真の「二人がここにいる不思議」は、主に1980年代に書かれた作品を集めた短篇集。納められた23篇は、どれも10頁程度で、早い人なら電車の乗り換えの間に1篇読めるくらい。年末のお供に1冊、いかがでしょう。