技術的に十分可能と言われてから早何十年、一般の人々の宇宙への旅は、ようやく近年民間企業によるサービスが実現し始めたとはいえ、ステーション滞在や月旅行はまだまだ時間が掛かりそうな状況です。

本書は米ソの宇宙ステーションが稼働し、スペースシャトル打ち上げも開始されていた1985年に出版された、宇宙SFアンソロジー2冊組の１冊。その１の本書は、主に太陽系内を題材にした短編が収録されています。

収録作家は、クラーク、ホーガン、ブラッドベリから、ポール・アンダーソン、バリントン・ベイリー、ジョーン・ヴィンジと、多彩なラインナップ。40年以上前の作品群なので、技術的・科学的考証部分は誤りが多くなるのは避けられませんが、その分豊かな想像力と夢が詰まっていると感じます。無駄にインチキ技術用語が飛び交わない分、最新SFより読み易いかも。

先日鎌倉の今小路ブックストアさんにお邪魔した際に購入。面白かったのでその2である「スターシップ」も購入済み。こちらも楽しみです。