“あらゆるものの9割はクズ(ninety percent of everything is crud)”という、たいへん使い勝手の良い”スタージョンの法則(Sturgeon’s law)”が有名な、シオドア・スタージョン。
厳密には、ご本人が法則として提唱したのは”常に無条件でそうであるものは存在しない(nothing is always absolutely so)”のほうで、上記はスタージョンの啓示と呼んでくれと言っているそうですが、まあ世間的には前者のほうが有名です。
河出から奇想コレクションとして出版されたこの短篇集、初期から晩年作まで幅広くセレクトされ、SF色は薄め。もともとゴリゴリのハードSF作家ではないので、SF苦手の人でも大丈夫。たぶん。
「不思議のひと触れ」シオドア・スタージョン/大森望・白石朗訳