旅行先、特に海外では思いもよらぬトラブルに遭遇するものです。たとえその時はうまく切り抜けたと思っても、後から思い返して大失敗に気づいたり。そして、たいてい取り返しがつきません。そんなときのモヤモヤした感情を思い起こさせる短篇集です。

作者は鉄道旅行が大好きなアメリカ人、ポール・セロー。ユーラシア大陸を4か月かけて鉄道で一周した旅行記「鉄道大バザール」(1975)も名作ですよ。

「ワールズ・エンド(世界の果て)」ポール・セロー/村上春樹訳

「鉄道大バザール」ポール・セル―/阿川弘之訳

阿川さん著者に名前の読み方直接確認したとあるのですが、カタカナにするならやっぱりセローだと思うなあ。