一応ホームズもののパロディ・・・なのですが、ワトソンは出てこないし、事件は自分の頭蓋骨を盗まれたといったナンセンスなものばかり。表紙のイラストもだいぶん肩の力が抜けてますが、本文はそのさらに斜め上(いや下か?)を飛んでいきます。

ミステリマニア必読の奇書ということですが、確かに奇書ですな。

原著は1926年発行、フランスのユーモア作家アンリ・カミによる「ルーフォック・オルメスの冒険」。オルメス(Holmes)はホームズのフランス語読みですね。本著は抄訳ですが、2016年に創元推理文庫から完訳が出ています。

ばかばかしいですが、読むと明るい気持ちになりますよ。多分。